九月はよく雨が降りましたね。
八月のあの暑さから一転、急に涼しくなりました。

さて今日は、そんな時期に多くなる『指先が白く冷たくなる』現象についてお話ししますね。

レイノー症候群

今年夏ごろから脊柱管狭窄症で通院中のもも花さん。
ある寒い雨の日に、ご来院するやいなや
『先生、寒い日は指がこんな白くなっちゃうの』って見せてくれました。

(もも花さん:ご来院の方のことをそうお呼びしています)

これはレイノー症候群といいます。

よく『血色がいい』とか『血色が悪い』なんて表現をしますけれど、まさしく肌の赤みは血液の色なんです。通常、指先が赤みを帯びているのも、皮膚の下の血液が透けて見えているんですね。

実は身体の末端の血管(末梢血管)は、ただ血液を流すパイプなのではなく3層構造になっていて、2層目は筋肉の層になっています。

何のための筋肉かというと、血流量をコントロールするためです。
この筋肉が縮むと血管が細くなり血流は少なく、ゆるむと血管が広がり血流は多くなります。

この機能があるおかげで、皆さんが知らないうちに血圧や体温は一定に保たれています。すごいですよね!
血管の筋肉に「縮め」という指令を送っているのは自律神経(特に交感神経)の働きです。

寒い時、血管は細くなり、外気に触れるところへの血流を抑えることにより体温が下がらないようにしてくれます。(体温は血液に乗って全身に運ばれているので、その血液の温度が下がるのは困るのです)

『血行が悪い』と表現すると良くないことに感じるかもしれませんが、末梢血管を細くして血流を減らすのは、本来ならとても大事な機能です。

 

ただ、ひとたびこの機能が異常に反応すると…

こうなってしまうのですね。
血管の筋肉が局所的にケイレンしている状態なのだそうです。
この方は70代後半なのですが、なぜか若い女性に多い症状です。

このもも花さんは以前、この症状の相談で病院に行ったことがあるそうで、その時は暖かくしておけば大丈夫と言われ、特に処置はなかったとのことでした。
実はこのレイノー症候群の根本的な原因は分からない場合も多く、病院では主に対症療法がなされます。

レイノー現象という症状を引き起こす傾向がある病気には膠原病がありますので、このような症状でお困りの方は一度病院で血液検査して戴くことをお勧めします。この時のもも花さんを診察なさった医師はきっと、「そういう病気によるものではないです」という意味で「暖かくしておけば大丈夫」とおっしゃったのでしょう。

とはいえ、真っ白な指を人前にさらすのが恥ずかしく、不快に感じているもも花さんにとっては全然大丈夫ではないですよね。

 

白い指の治療!?

『指先が白くなっちゃうってことは、指先に原因があるの?』

『まさか指に鍼を打つの?』

とお思いでしょうか?
でもそうではありません。

ももヒーリングオフィスは一つ一つの症状は、バランスが崩れた身体が表現している枝葉の部分と考えて治療しています。

もともとこの方は脊柱管狭窄症と膝の痛みで通院なさっていますが、これらも枝葉。
そして通院中のある日、頭痛に見舞われましたが、これも枝葉。
さらに、他にご本人が気になっていることとして舌の異常があり、病院ではビタミン剤が出るばかりで改善無し。また、心電図波形に異常があると言われている。これも枝葉です。

これらの枝葉はぜーんぶ一つの身体で起こっていること。
この枝葉を出している幹の部分はどうなっているんだろう?
ということを考えて治療していくのが“ももスタイル”です。

舌の状態から考えられることは、問題の根っこはそこそこ深そうで、根気のいる治療が必要そうです。これは舌診という東洋医学の考え方からできる解釈。
そして、それ以外の症状は背骨から出ている神経に関係するものが多いので、背骨を整えることが大事そうです。

そんなふうに見立てて治療していくと、幹が整い、新たな枝葉が出にくくなる。
これがいわゆる『未病を治す』ということにつながります。

西洋医学の得意技、東洋医学の得意技、それぞれ理解した上で上手に活用し、予防もしながら快適な生活をしたいものですね。